PUSH-UP💫THE HERO
2024年4月6日
【腕立て伏せヒーロー伝説Ⅶ】
❶筋肉番付(マッスルランキング)米版『Unbeatable Banzuke』の後継番組である体育王国「アーティスティックパフォーマー」のコーナーで腕立て30秒間102回の超高速腕立て伏せ世界記録を樹立し世界最速腕立て伏せの称号を獲得した時の裏話しとテクニック
❷ギネス世界記録の種目にノーマルな1分間腕立て伏せのカテゴリが無い理由とは?
❸人類史上世界最高難度の腕立て伏せマシンだと30秒で筋肉番付の半分の回数も出ない?
腕立て伏せヒーロー伝説⑦~Legend of PUSH-UP THE HERO~
「世界最速腕立て伏せ102 Push Ups In 30 Seconds WORLD RECORD」
2003年28歳の時に、筋肉番付(マッスルランキング)の後継番組であるTBS体育王国「アーティスティックパフォーマー」のコーナーで、30秒間102回の高速腕立て伏せの世界記録を樹立し世界最速腕立て伏せの称号を獲得しました。
ちなみに米版『筋肉番付』はMUSCLE RANKINGではなく『Unbeatable Banzuke』のタイトルでG4のケーブルチャンネルで全米放送されています。
マッスルミュージカル2003の公演中に、筋肉番付の制作スタッフからオファーをもらい舞台に出演しながら、番組用に30秒の高速腕立て伏せの練習を開始。2~3週間ほどしか練習期間は無かったと記憶しています。
ステージ用に普段から高速腕立ての練習はしていたものの、テンポがゆっくり上がっていく決められたテンポで行う舞台とは違って今回の挑戦は時間制限型のチャレンジなので最初の立ち上がりからMAXスピードを30秒間減速することなく続ける必要があり、特殊な訓練が必要でした。
筋持久力は既に限界近くまで鍛え2週間での底上げは微々たるものだと感じたので、具体的には、まだ底が見えなかった敏捷性と俊敏性を限界まで引き上げる事にしました。
●敏捷性(アジリティ)とは、身体の動き(減速からの加速、加速から減速)を正確にコントロールする能力
●俊敏性(クイックネス)とは、爆発的な加速力(コンマ1秒)をどれだけ速く動けるかの能力
この挑戦は筋肉番付が生み出したクイックマッスルという競技であり正当的な腕立て伏せではありません。
「最短距離で顎付台にアゴをぶつけ、いかに素早く肘を戻すか」が全てのバラエティー要素の高い種目です。
腕立ての基本動作は、いたってシンプルで足のつま先から頭の先まで身体を水平に上下動させる動きですが、この競技に至ってはこの常識を打ち破らなければ100回以上の記録なんて宇宙人でも絶対に出ません。
フォームは腰を起点に、下半身は下に沈ませず、上半身のバネの動きだけで肘を屈伸させて最短距離で目標の顎付台に向かいます。そうすることで腕立て伏せの速度は高速となり上半身の上下動のバネの反動で、対となる下半身の足が空中に浮くレベルに達します。足が浮くほどのスピードを出せる人間見たことありますか?
私は肘を曲げる動作も重要視しています。
普通の腕立ては、肘を曲げる時は、重力のまま体を下すので最下点に到達するまでは力はほとんど使いません。
しかしこの競技では肘を曲げ体をただ下すのではロスになるので、減速からの爆発的な加速、爆発的な加速からの減速を正確にコントロールする能力が必要です。
私の場合は、肘を伸ばして曲げる動作に移行する一瞬が減速ポイント、肘を曲げる瞬間に両手の掌が地面に接着剤でくっつき離れないイメージで重力に逆らい爆発的な加速力を出し目標の顎付台に向かいます。
そして0コンマ1秒でも1センチでも早くスイッチを押すために首の動きも同時に使います。イメージしたのは鳩の動きです。
肘を曲げると同時に首を前に突き出しスイッチを押し、肘を伸ばすと同時に首を引っ込める動作をボクシングのカウンターのような動きで素早く行う事で、顎付台の反動も利用して立ち上がりのスピードを加速させるのです。
単純計算で腕の屈伸の「屈」で15秒、「伸」で15秒使うので屈の重要性がお判りでしょう。
そして本番当日、ゴールデンタイムのメインでの出演にやる気満々で、予定の入り時間も早くTBSに到着し万全の準備を始めました。
リハでスタジオに入った時に、当時全盛期だったボブサップと対面したが、同じ人間とは思えないあまりの巨体と筋肉美にビックリ驚きました。アーネスト・ホーストとの対戦を見ていただけに殴られたら首が吹っ飛ぶなと。
ちなみに私のマッスルミュージカル登場時の両腕を水平に挙げるこのポーズは、ボブ・サップが登場する時に映画「2001年宇宙の旅」のさびでマントを脱ぐシーンからインスパイアされたものです。
ちなみにリハーサルで手を抜かず本気でやっても、インターバルが1時間以上あれば本番で回数を落とさないような練習方法で調整してきたので、リハはガチでやってみましたが、記録がカウントミス無しで99回だったので、ちょっと焦りました。その中での100回行かなかったら「賞金はいりません」発言です。勿論台本にも無かった言葉であえて自分にプレッシャーをかけることでアドレナリンを出して強い気持ちで臨むことができたのです。
先ほどは、肘の屈伸の「屈」をテーマに話しましたが、ここからは「伸」をテーマに話します。
現在、高速腕立て伏せを特技としている芸能人も増えました。
私が一応高速腕立てのパイオニアなのですが、19年経ちネット上でEXILE式や、筋肉番付式、池谷式と揶揄されています。
彼等の腕立て伏せは一般人と比べると確かに高速なのですが、肘が全く伸びていないのが残念な共通点です。
競技ではなく番組のパフォーマンスとして高速腕立てを見せるなら、肘が90度になるまで体を下げなくてもいいので、肘を完璧に真っ直ぐに伸ばすだけで凄さが何倍も伝わります。
解決方法は、目標の回数を意識的に下げて、スマホで自分のフォームを撮影して都度チェックしてください。
肘の屈伸が分りやすい正面かやや斜めからの角度がオススメです。
スピード重視の腕立ては自分が思っている感覚以上に肘が伸びていないので最初必ずビックリするはずです。
映像を見ながら肘の伸びを修正していく練習を積み重ねると、肘が真っすぐ伸びた時と伸びなかった時の感覚が分かってきます。肘を伸ばす事を常時意識出来るだけで腕立ての世界は変わるので是非お試し下さい。
見て下さい。古舘伊知郎の「立ち上がりのロスは埋め合わせ出来ないですもん」
この言葉が脳の片隅に引っ掛かってたのでしょう。立ち上がりのロスを埋めるべく、練習より僅かにハンドスピードが上がってしまい肘への意識が遠くなり、10秒位まで肘の伸ばしが甘かったですが、10秒過ぎからは我に戻り軌道修正をしてイメージトレーニング通り、ラスト30秒まで肘を伸ばし続けています。
スロー映像からも肘が完璧に真っすぐ伸びているのが分かるでしょう。
そして10秒間34回(秒速3.4回)のペースを30秒の間全く崩さず完璧に行っています。
これは三色筋肉で221回を出した時のような練習通りイメージ通りのパフォーマンスでした。
練習では101回が最高記録だったので本番で自己記録更新し練習以上の力を発揮出来ました。
0:00~0:10 34回
0:10~0:20 68回
0:20~0:30 102回
秒速3.4回の超高速動作の屈伸で肘を真っ直ぐ伸ばすのは最高難度のレベルであり、1番練習に時間を割きましたね。
WONDERFULの評価をもらい賞金20万を獲得した時は嬉しかったですね。
マッスルミュージカルはギャラが安かったので、自分の特技でこれだけの大金を30秒間で稼げたことが凄い自信になりましたね。
SASUKEで実況してもらった古館さんの前で宣言通り100回を超えられたのもホッとしました。
メンバーの誰にも出演を伝えてなかったのでオンエア翌日の公演で、沢山のメンバーに声を掛けられました。
30秒間腕立て伏せはギネス世界記録の種目にはありませんが、1分間腕立て伏せの種目はかつてありました。
がしかし「この速度での演習の正しさを判断することができなくなったため、これらの記録的な主張を公表し続けることはありません。」の理由で今はギネスブックにも載っておらず新種目の申請も不可能です。
ギネスブックに掲載されていた最後の記録は2004年の138回です。
言い換えれば、秒速2.3回以上になるような短時間のノーマル腕立て伏せはギネスには認められにくいという事になります。現在は拳や指先、2本指、片手親指、片腕と片足などスピードが出にくいアブノーマルな種目で1分間腕立て伏せ種目は多数存在します。
私の20代の唯一の心残りは、筋持久力の全盛期(20歳~28歳)の間に、1時間連続腕立て伏せなど筋持久力を活かしたチャレンジで筋肉番付や全国区のTV番組に出演出来なかった事です。
スタミナ系のトレーニングは、20歳から腕立てのプロになる26歳までの6年間行い、プロになった26歳から引退する28歳までの2年間は、ステージパフォーマンス用にスピード系のトレーニングも併用して行っており、20代の腕立てキャリアの75%はスタミナ系トレーニングに専念していたのです。
三色筋肉や30秒間腕立て伏せなどスピードタイプの腕立ては、筋肉番付など有名な全国放送の番組にも多数出演出来たが、スタミナタイプの腕立てに関しては、関西ローカルやBS放送など限られたエリアでしか放送されず超人的な筋持久力の才能がフィーチャーされ有名になる事は出来ませんでした。
2003年、筋肉番付出演以降、腕立て伏せ競技や対決企画は、19年間一度も出演が無いので、腕立てもしくはベンチプレスの筋持久力パフォーマンスで世間を驚かせたいですね。
どっちが強い!?筋肉体操武田真治vs伝説の腕立てタレント 夢のモンスター対決!
武田真治さんをキャスティングした腕立てのガチ対決企画はまだ何処のテレビ局も行っていないのでやるなら今がオススメです。
10代20代30代40代どの世代のどんな相手でも負けない自信があるのでオファーをお待ちしております。
最後に、動画で行っている腕立ては19年も前の筋肉番付式の腕立てで、現代の世間一般の腕立てのイメージとは異なります。
トレーニングを科学として見てる人にとっては邪道とされるテクニックだと思いますが、特定の競技においては真似をしようにも出来ない高度なスキルです。
顎付台があってこそのパフォーマンスなので、マッスルランキング / きんにくばんづけは古き良きエンターテインメントとして楽しんで下さい。
ちなみにアゴでカウントを取る方法は、日本特有の文化で、海外では胸でカウントを取る方法が主流です。
胸でカウントを取る方法でメディシンボール3個を使ったストリクトな綺麗なフォームで腕立て伏せをしている珍しいチャレンジもしたので、次回の腕立てヒーロー伝説はその日本では非常に珍しいメディシンボール腕立てをテーマにお話ししたいと思います。
以下の動画は、体育王国出演から19年後、腕立て伏せマシンPUSH-UP💫THE HEROを使っての30秒間腕立て伏せです。
顎でボタンを押す筋肉番付のクイックマッスル式だと30秒で102回行えたものが、胸でボタンを押すプッシュアップ・ザ・ヒーロー式だと最高回数が30秒で47回と半分程度の回数になります。インプット、アウトプット共にフルレンジの可動域で行わないとカウントされないこれが人類史上世界最高難度の腕立てマシンと呼ばれる所以です。
30秒間47回を超えられる挑戦者募集しています。ここに集え、全国の腕立てエリートたちよ!
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